医師を目指している青森県の高校生必見!
本州最北端の地域医療を支える「大間病院」の医師たちによる座談会を開催。自治医科大学に進学して青森県の医師になること、そして青森県の地域医療を支える魅力について語り合ってもらいました。
今回は、Vol.1・Vol.2に分けて、公開いたします。
Vol.2の記事はこちら。
木村先生
はい。青森県から自治医科大学に進学した人は、卒業後、青森県が指定する地域の医療機関に一定期間(通常は9年間)勤務すれば、貸与された学費の返還が免除されます。
小成田先生
学生たちが47都道府県から満遍なく集まっていることも特徴ですね。他の医学部や医科大学も全国から学生が集まりますが、47都道府県全ての人と関わることができるのは自治医科大学ならではです。
角田先生
学生のバリエーションが他大学とは明確に異なりますよね。全都道府県の人と交流できることが確約された大学は他にありません。
小成田先生
「全寮制」であることも、防衛医科大学を除いて他の医学部にはない特徴です。
角田先生
寮生活なので、いろんな人とのコミュニケーションを日々の生活のなかで自然と深めることができますね。医師になってからも、患者さんとの信頼関係づくりや日常診療においてコミュニケーションは非常に重要となります。寮生活はコミュニケーション能力の養成にも一役買っていると思います。
小成田先生
先輩や後輩と一緒にご飯を食べたり、大浴場で一緒に風呂に入ったり、一緒に勉強したりといった生活環境なので、自然と縦と横のつながりも強くなります。47都道府県全ての広い人脈がつくれることも大きな魅力です。
角田先生
そうですよね。それぞれ全く違う土地柄、風土で育ってきた人たちが同じ屋根の下で切磋琢磨し、励まし合いながら医師を目指す。こうした特殊な環境だからこそ、育まれる絆はとても強くなります。学生時代に築かれた幅広い人脈や絆は、今後もいざというとき非常に頼りになると確信しています。
安齋院長
それと「全寮制」なので、生活面、学業面共にサポート体制がしっかりしていることも特徴でしょう。寮には自習室や国家試験を目前に控えた6年生専用の勉強室もありますし、成績下位30%の人は医師国家試験前の半年間、夜間補講でみっちりと指導してもらえる。だから国家試験合格率は常に全国トップレベルなんです(2013年度~2022年度まで10年連続全国第1位。2023年の合格率は99.2%で全国第2位)。
落合先生
それに「全寮制」といっても集団部屋ではなく、全学生に個室が与えられていることも特徴です。一人ひとりのプライバシーもしっかり確保されているので、安心して快適な生活を送ることができます。
安齋院長
寮生活を共にする先輩たちからのサポートはもちろん、寮の受付には何でも相談できるスタッフも常駐しています。自治医科大学への進学は子どもの一人暮らしが心配だという親御さんにとっても大きな安心だと思いますね。
木村先生
自治医科大学では地域医療に実際に触れる機会や地域医療を学ぶ時間が非常に多いと思います。
安齋院長
そうですね。自治医科大学の授業では地域医療へのリスペクト・やりがい・必要性など、地域医療学の内容がとても充実しています。
木村先生
大学一年生の夏には地域の診療所へ泊まりで実習に行ったり、低学年のころから地域医療に関する授業がすごく多かったですね。
落合先生
それと、“地域”というワードに対しての認識の相違もあると思います。離島や山間部といったへき地を“地域”と捉えているか、都市部と比べて不便な場所を“地域”と捉えているかの違いですね。自治医科大学における地域医療といえばへき地の医療です。
角田先生
実際、医師になってからの一定期間(通常は9年間)で働く場所にもその違いはありますよね。
安齋院長
都道府県によりますが自治医科大学卒の医師は、医療が恵まれていないへき地における医師一人配置の診療所や、近隣に医療機関がないアクセスの不便な地域にある医療機関に勤務することになります。
小成田先生
ですから、自治医科大学では医師一人であっても地域の医療を担うことができる力の教育にとても重きが置かれています。それが「地域枠」との違いだと思います。
今回は、Vol.1・Vol.2に分けて、公開いたします。
Vol.2の記事はこちら。
安齋院長
自治医科大学の大きな特徴と言えば、入学者全員に対して入学金や授業料などの学費を貸与するため学費が全くかからないことですよね。